会長挨拶
当協会は、仙台市造園建設協会と宮城県造園組合が統合し、昭和58年4月に宮城県から認可され設立した団体で、造園技術の進歩改善を図ると共に環境緑化を推進して、自然環境の保全並びに県土緑化の推進に寄与し、県民福祉の向上に資することを目的としております。
会員は、現在173社が加入しており、県北支部、仙台東支部、仙台支部及び県南支部の4支部体制で、各支部に合わせて14分会を設置しております。
さて、当協会は皆さまのご愛顧により、令和5年度は設立40周年という大きな節目の年を迎えました。この記念すべき年にあたり、仙台市が政宗公縁の茶室「残月亭」を青葉山追廻地区に移築することから、その茶庭作庭を記念事業のメインとして行うこととし、仙台市と「茶庭作庭に係る支援協定」を結んで、今春見事に完成することができました。仙台城址を訪れた際は、是非足を運んでいただき、会員の優れた作庭技術・技能を観賞してもらえば幸いでございます。
また、時を同じくして、平成元年の「“89グリーンフェア仙台」以来、34年ぶりに「全国都市緑化仙台フェア」が開催されました。当協会は、主に花卉類・樹木の植栽と維持管理等の役割を担い、オール協会挙げて作業にあたり見事に完成させ、百十万人の来場者に花と緑の祭典を堪能していただきました。
さて、東日本大震災から13年が経過した今日、造園業を取り巻く環境は依然として厳しい環境にあります。取り分け、公園整備工事等が減少したことよる競争の激化、入札方式の課題による受注環境の悪化、資源価格の上昇や円安による物価の高騰等先行きが不透明な状況にあります。加えて、担い手不足や後継者の確保も依然として大きな課題であります。
そのため、引き続き県内の農業高等学校等を対象とした造園技術の講習会を積極的に転嫁して造園業の魅力を理解していただき、若者が率先して造園業に就職して貰えるよう務めて参ります。
また、当協会の業務内容を充実させるために「総務・企画・財政委員会」、「技術・技能委員会」、「広報・事務・安全委員会」、「担い手育成・社会貢献事業委員会」、「LG委員会」、「表彰委員会」、「青年部委員会」を設けております。
特に、「技術・技能委員会」では、都市緑地を象徴する街路樹や公園樹を適正に維持管理するため、当協会の主要事業として「街路樹・公園樹剪定技能講習会」を夏期と冬期に分けて年2回実施しております。講習会では、会員はもとより自治体の造園担当職員等にも参加していただき好評を得ているところであります。
今後とも当協会は、造園業の発展と会員の社会的地位の向上を図るため、関係行政当局の指導の下、可能な事業運営を積極的に展開し、当協会に寄せられた時代の要請に着実に取り組んで参ります。
一般社団法人 宮城県造園建設業協会
会長 高野 徹